永山団地名店街、「シャッター街ではありません!」–テレビの決めつけ報道に困惑| 多摩ニュータウン.com

永山団地名店街、「シャッター街ではありません!」–テレビの決めつけ報道に困惑

空き店舗が目立ったかつての苦境を乗り越え、10年越しでリフォームや集客イベントなどの努力によって少しずつ活気を取り戻し、今では1店舗分の空き物件以外すべてテナントが入って営業している多摩市の永山団地名店街(永山4丁目2番地)。だが、テレビ局の不正確で心ない“決めつけ報道”により、市外はもとより近隣の住人にまで誤解が広がり、これまで積み上げてきた努力が一気に崩れかねないほどの影響を受けているという。

心情を吐露したつぶやき

永山団地名店会の商店街事業部(「わいわいショップながやま」の名称で喫茶スペースも併営)で企画運営を担当する永山真紀さんは、ミニブログサービス「ツイッター」を利用して、ユーザー名「永山名店街」(@nagayamameiten)で情報発信している。18日の夕方、永山さんは以下のようなつぶやきを投稿した。

各メディア関係者の方にお願いしたい!あなたたちが深く考えずに流した報道によって影響を受けるのはその周囲です!正しい報道を!某テレビ局が多摩NT建て替えに関して流したVTRに諏訪商店街としてうちの映像が流れました。ご丁寧に「シャッター街となった地元商店街」とつけて。

うちは一応空き店舗は一か所。結果、そこに映し出されたことで問い合わせとして「おたくの商店街、もうダメなんでしょ?」と言われました…(泣)多分、詳しくは知らない方が撮影したんでしょうが、では聞いて確認してください。頑張ってもこうして潰されるのはツライんです。

早朝に来て「シャッター通り」を撮影

19日午後、たまプレ!の取材に応えた永山さんは、テレビ局は現場を取材して調べる前から、「多摩ニュータウンの老朽化した団地」と「さびれた商店街」という“台本”を用意し、それに沿う映像や写真を撮影して報道してきたと話す。3月下旬に主要メディアで大きく報じられた諏訪2丁目団地の建て替え決議のときも含め、テナントの定休日が多い水曜や、店が開く午前10時よりも前など、シャッターが目立つ時間帯を狙ってスタッフがやって来て撮影し、その映像に「シャッター街」「シャッター通り」などのテロップやコメントをかぶせて報じる、ということが繰り返されてきた。

確かに十数年前には地域に陰りが見えはじめ、テナントが去ったまま借り手のない物件が多くなった時期もあった。だが、長らく中断されていた秋祭りを諏訪商店街との共催で2001年から復活させたほか、毎月開催のフリーマーケット、12月に実施する「夢灯り(ゆめあかり)」など、地元だけでなく市内の他の地域からも住民に足を運んでもらえるような催しを続け、商店が一生懸命がんばっていることをアピールしてきた。その甲斐もあって、空き店舗がひとつ、またひとつと埋まり、少しずつではあるが利用客も増えてきている。

そんな中、偏ったテレビ報道が流れる。「これまでイベントに足を運んでくれた市内の方々も、あんなニュースを見たら、『ああ、あの商店街はさびれちゃったのか』と思い込んでしまいます」と永山さんは心配する。そこに追い打ちをかけるように、某テレビ局の制作部からの電話で「おたくの商店街、もうダメなんでしょ?」という暴言。いつもは明るい永山さんのツイッター投稿に、やりきれない思いがあふれ出た。

あきらめず、前向きに

「率直に言って、賑わっているというにはほど遠い状況です。それでも商店会のメンバーや、市内にある多摩大学や国士舘大学などの学生さん、ボランティアの方々などみんなでアイディアを出し合って、地域を盛り上げようとがんばっています」と永山さん。たとえば、毎月開催しているフリーマーケット(次回は5月15日土曜)は、地域還元の気持ちを込めて、出店料を無料にしている。また9月の秋祭りにはステージを設営するので、踊りや演奏、パフォーマンスを披露してくれる団体を今から募っている。また12月の夢灯りには、なるべくたくさんの灯りをともしたいので、協力してくれる施設やお店、ボランティアを大々的に募集するとのこと。

「住宅街の商店街、地方の商店街は共通した悩みを持っています。こうした取り組みをきちんと取材して伝えてくれたら、他の地域で苦労している商店街にも参考にしてもらえるはず」と永山さん。ツイッターで切実な思いをつぶやいて気が楽になったのか、今後の企画について語るその表情は晴れ晴れとしていた。(高森 郁哉)

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update: 2010年4月19日