多摩市循環型エネルギー協議会が発足 市民参加の発電事業目指す| 多摩ニュータウン.com

多摩市循環型エネルギー協議会が発足 市民参加の発電事業目指す

多摩市および多摩ニュータウン地域で市民参加による発電事業の実現を目指す「多摩市循環型エネルギー協議会」(多摩エネ協)が5月11日、多摩センターのココリアホールで設立総会を開催し、約30人の会員で発足した。

同協議会では今後、公共施設の屋根を借りてソーラー発電を行う事業、集合住宅の屋根を利用するソーラー発電事業、多摩センター地区の地下共同溝を使用するエネルギー供給システムの再構築などを調査検討。市民ファンドも活用した事業モデルが成り立つかどうかを見極める。3年後を目処に事業主体を別途立ち上げ、売電の利益は出資者に配当の形で還元する計画だ。さらに余剰金があれば、市の再生可能エネルギー普及の補助金に充ててもらいたいとしている。

総会では、設立趣意書、会則、理事9人監事1人が承認された。また理事の互選により、会長に写真家・ノンフィクション作家で恵泉女学園大学客員教授の桃井和馬氏が選ばれた。

総会後に開催された記念講演会には市内外から約130人が参加。冒頭で多摩市の阿部裕行市長(右写真)が挨拶し、「市民がエネルギーを地域の中で考え、エネルギーの地産地消を目指す協議会が立ち上がったことを嬉しく思う。(事業化について)できることとできないことをしっかり見極めた上で、市長として皆さんと協力していきたい。行政としてもしっかり応えていく」と語った。

1人目の講師、環境エネルギー政策研究所(ISEP)研究員の古屋将太氏は、化石燃料と原子力を利用する「中央集権、供給プッシュ、ヒエラルキー、経済成長」が特徴の20世紀型エネルギー社会から、自然エネと省エネを軸とする「地域分散、需要プル、ネットワーク、充足・公正・幸福」が特徴の21世紀型エネルギー社会へ、という方向性を提示。世界の自然エネルギー新規設備への投資額が年々増えているグラフを示した上で、外国と日本で市民が自然エネルギー事業に取り組む事例を紹介した。また、環境省が昨年公募した地域主導型再生可能エネルギー事業化検討業務に小田原市など7地点が採択されたことに触れつつ、7月から施行される全量固定価格買取制度について「意外に早く価格が見直されて下がる可能性もある。有利な価格で制度を利用するには、事業化のタイミングも重要」と指摘した。

続いて講師を務めたのは、株式会社鈴廣蒲鉾本店の鈴木悌介代表取締役副社長。計画停電や放射性物質による汚染で自社の事業や地元小田原市の地域経済が影響を受けた経験から、「経済界が経済成長のため原発の再稼働を求めている」といった大手マスコミの論調に違和感を持ったとし、原子力に依存しない社会を目指す経済人たちのネットワークである「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」(エネ経会議)を設立したことを紹介した。また、小田原再生可能エネルギー事業化検討協議会の委員も務める鈴木副社長は、同市でも年度内の事業体立ち上げを目指しており、今後は同協議会およびエネ経会議も多摩エネ協と連携していきたいと述べ、「実践のネットワーク」を共に広げていきましょう、と呼びかけていた。

多摩市循環型エネルギー協議会

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update: 2012年5月12日